【書評】東大読書
■ この本の嫌なところ
読む人を選ぶ。これくらいのもの。
特に嫌なところは見られなかった。
仕事にキレが欲しい、もっと整理しろとか、要約しろとか、日頃から
言われているビジネスパーソンにオススメしたい。
■ 要点
いいところ
・要約の具体的な手法が記載されている
要約の手法は、巷に溢れているが、
要約的な文を探すことだ、と筆者は言う。
次の4つがそれに当たる。ここではワザワザ内容を説明しない。
・始めと終わり
・しかしの後
・「〜なのではないでしょうか」の文
・装丁読みで見つけた内容
要約ができる人は、本の流れがわかりやすくなり、
その後の展開を予想出来る様になる。
要約ができると言うことは、「読んでも読まなくても良い箇所」が切り分けできる
と言うこと。誰だって読まなくても良い部分なんて、読みたくない。
楽しむための読書もあるだろうが、技術書やビジネス書、評論の類の本であれば、
読まなくて済むなら、貴重な時間を使わないですむ。
実際私は、要約が大の苦手で、日頃からどうすれば読むのが早くなるか?
どうすれば、筆者が一番言いたいことを理解できるか?を考え続けてきた。
その一つの方法がここにあると感じた。
・フォトリーディングの手法に似ている箇所がある
実際私はこの箇所にすごく惹きつけられた。
簡単に言えば、「本を読む前の準備」だ。
予測される中身の展開、単語から推測される知識、技術、手法。
それらが身につく、または詳しく説明されるかどうか?
自分はこの本から何を知りたいのか?
具体的に明文化してから本を読もうと言うことだった。
そして具体的にその手法も説明してくれている。
フォトリーディングではこうすれば早く読める、と言う理由しか書かれていなかったので、私には身につかなかった。この理由では、私に必要な説明が足らなかった様だ。
そもそもそのフォトリーディングの本が悪かったと言う話もある。
この本を読んで、
準備が悪かった、準備の仕方が悪かったのだ、と言うことに気が付いた。
フォトリーディングが身につかなかった意味がわかった。
もう一度フォトリーディングの本を見返してみようと思う。
悪いところ
・ちょっと本のタイトルに引いた。「東大」と言う語句は使わないか、
違うフレーズに変えて欲しかった。
どうしても使うなら帯、裏表紙、前表紙の説明にして欲しかった。
買うのが恥ずかしい。だがそんなこと言ってられない。
多少バラバラとめくって見て、3ページも読んで見て、
身になることが書いてあればそれは、「買い」だからだ。
<<結論>>
「買い」だ。
だが、1度読んだら、本の内容は忘れないとか、私は国語力に自信がある、
要約は得意、仮説、検証、議論、整理、そして取材の形式を取りながらの読書が身についている人には不要かもしれない。
エリート向けではなく、割と万人向けの教材(と言って良いと思う)だ。
本を楽しく読む為のものではなく、技術・知識としての利用をしたい人向けだ。
全てのビジネスパーソンにオススメしたい。
上の画像は付箋だらけになってしまった私の本。
何度か読み返して見たい。